海外サッカー留学支援プラットフォーム「サルウェブ」(運営:シュローブジャパン合同会社、本社:東京都世田谷区)は、2025年1月〜6月期の利用者データを発表しました。
小中学生層が2割を超え、全世代への拡大がより鮮明に
■小中学生の構成比が初めて20%を突破、早期検討層の増加傾向が継続:2025年上期における小中学生(小学生+中学生)の構成比は20.9%に達し、前期(18.1%)から増加して過去最高を記録しました。特に小学生は7.5%と大きく伸長しており、早期段階から将来の選択肢としてサッカー留学を検討する動きが着実に広がっています。
■高校生は引き続き最多構成層、全体のバランス形成にも貢献:高校生の構成比は31.3%で、依然として最多の年代層となっています。以前より他年代の利用が広がる中で、構成比は相対的に調整されつつも、安定した関心の高さを示し、全体のバランスを保つ中心的な層として存在感を発揮しています。
■大学生・社会人からのトライアウト志向も根強く継続:大学生は20.9%、社会人は19.4%と、前期とほぼ同水準の構成比を維持しました。いずれも主に現地クラブでのトライアウト受験を目的とした渡航検討が中心であり、プレーヤーとしての挑戦を見据えた層からのニーズが引き続き高い状況にあります。
MF志望が67.2%と過去最多に、依然偏りのある構成比
■MF志望が67.2%で過去最多を記録、偏重傾向がさらに強まる:2025年上期におけるミッドフィルダー(MF)志望の構成比は67.2%となり、前期(64.9%)から2.3ポイント増加。調査開始以降で最も高い数値を記録しました。2022年以降、6期連続で60%超えが続いており、突出した人気ポジションとなっています。
■DF・FWはほぼ横ばい、MFとの構成比の差は拡大傾向に:ディフェンダー(DF)は35.8%、フォワード(FW)は49.3%で、それぞれ前期と大きな変動はありません。一方で、MFとの構成比の差は今期さらに広がり、複数ポジションの併願希望も含めてMF志向の集中が読み取れます。
■GKは4.5%で前期比微増も依然として少数派:ゴールキーパー(GK)の構成比は4.5%で、前期(4.3%)からわずかに増加したものの、依然として全体に占める割合は低水準にとどまっています。
地方からの検討者が増加、関心の全国拡大がより顕著に
■北海道・東北が7.5%で過去最高、地方都市からの動きが加速:2025年上期における北海道・東北エリアの構成比は7.5%となり、2021年以降で最高値を記録しました。これまで都市部に集中していた海外志向が、地方にも着実に波及していることを示す結果となりました。
■関東は46.3%で最多、引き続き市場の中心的地域に:関東地域は今期も46.3%と高い構成比を維持し、全地域の中で最も多い比率となりました。継続的な情報接触や選択肢の多さにより、引き続きサッカー留学・トライアウトにおける中核エリアとしての地位を保っています。
■中部・中国四国は微増、九州は前期から大きく構成比を落とす:中部(11.9%)および中国・四国(6.0%)では緩やかな構成比の増加が見られました。一方、前期に17.0%と高水準だった九州は4.5%まで低下し、地域間の動向にばらつきが生じています。
アメリカが過去最高の27%、北米志向がより鮮明に
■アメリカ志望が27.0%で過去最高、3期連続で構成比が上昇:2025年上期において、アメリカを渡航先に希望する割合は27.0%となり、前期(21.3%)からさらに上昇。調査開始以降で最も高い数値となりました。大学進学を前提としてサッカー留学を目指す層や、英語環境での挑戦を志向する動きが強まり、市場全体で北米志向が加速しています。
■欧州主要国(ドイツ・スペイン)は減少傾向に転じる:長らく人気を集めてきたドイツは16.4%、スペインは11.9%と、いずれも前期から構成比を下げました。アメリカとの構成比差は10ポイント以上となり、渡航先の選択肢における重心が移りつつあります。
■カナダ・オーストラリアも高水準を維持、英語圏の存在感が継続:カナダは7.5%、オーストラリアは10.4%と、いずれも一定以上の構成比を保っています。比較的柔軟な受け入れ体制や環境の整備により、アメリカとあわせて英語圏への関心が広く支持されています。
短期希望が過去最高の19%、段階的な渡航が一般化
■短期渡航希望が19.0%、調査開始以来の最高値に:2025年上期、短期での渡航を希望する割合は19.0%と、これまでで最も高い構成比となりました。現地でのサッカー体験やトライアウト参加を目的に、まず短期間で渡航し、その後の結果や判断に応じて長期滞在へと切り替えるケースが増加しています。
■長期希望は依然として7割超、プロ契約や進学を見据えた動きが中心:長期渡航希望は71.4%で、依然として主流の選択肢となっています。プロクラブとの契約や、大学進学を前提とした渡航など、具体的な目的を持った長期的な挑戦は継続して安定的な支持を集めています。
■短期・長期を両方検討する層も増加、柔軟なスタンスが拡大:短期と長期のいずれにも関心を示す層は9.5%となり、前期より増加しました。最初は現地の環境を実際に見てから判断したいという声も多く、情報収集や適応を重視する動きが市場全体で定着しつつあります。
全国大会・選抜経験者が約3割、競技歴の異なる層が市場を構成
■全国大会・個人選抜経験者が32.8%、全体の約3割を構成:2025年上期において、全国大会への出場や個人選抜の経験を持つ選手は32.8%となりました。高い競技実績を持つ選手が海外挑戦を目指す流れは、今期も市場全体のひとつの軸として継続しています。
■Jクラブ下部組織・ナショナルトレセン経験者は6.0%、一部にとどまる:Jリーグ下部組織やナショナルトレセンなど、高度な育成環境を経験した選手は6.0%にとどまりました。割合としては限定的ながら、高い競技レベルを前提とした挑戦も引き続き一部に存在しています。
■実績の申告がない層が6割超、競技歴の幅広さが特徴に:特筆すべき競技実績がない、または申告がなかった選手は全体の61.2%を占めました。多くは地域クラブや学校部活動などでのプレー経験を持つと考えられ、一定の競技経験を前提としたうえで、実績の有無を問わず多様な背景の選手が市場を構成している様子がうかがえます。
※「サルウェブ」について
サルウェブは、日本初の20社以上の留学エージェントと連携した海外サッカー留学支援プラットフォームです。特定のエージェントに依存せず、中立的な立場から、多様な選択肢の中で一人ひとりに最適なプランをご提案します。世界78か国・500以上のクラブを対象としたサッカー留学・トライアウトの支援が可能で、複数のJリーグクラブとサッカー留学事業領域において業務提携を行っています。
※本データの出典について
本プレスリリースに掲載した統計情報は、2021年1月1日以降の期間においてサルウェブを通じて利用者から取得した申込・問い合わせ情報をもとに、個人を特定できる情報を省いた形で集計しています。