本インタビューについて
ドイツへ2週間の短期サッカー留学を経験された 橋田 啓人さんとの対談です。海外挑戦をサポートしているエージェントはREYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんです。(以下、敬称略)
プロフィール紹介
◯名前:橋田 啓人(Hiroto Hashida)
◯出身:大阪府八尾市
◯所属クラブ:
→ 八尾FC
→ 海ノ中道FC
→ ONESoul福岡
※ドイツ短期留学中の所属クラブ
・TBS Pinneburg(6部)
・Hamburg Hurricanes(8部)
Q. 初めに橋田さんのサッカー歴を教えてください。
橋田:サッカーを始めたのは幼稚園くらいからだと思います。小学校から今まで街クラブでプレーしてきました。サッカーしているのを見て、楽しそうだなって母に伝えたら「じゃあやってみる?」と聞かれたことが始めたきっかけです。そこから楽しくてずっと続けています。
サルウェブ:現在高校3年生かと思うのですが、海外挑戦に興味を持ち始めた理由は何かありますか?
橋田:自分がプロサッカー選手になるのに、(海外挑戦という選択が)一番合っているなと感じたからです。
最初は大学を経由してからプロになるのが良いかなと思っていました。ただ、大学に行く場合、何か学びたいものがあって行くと思うんですが、自分にはそれがなくて。新潟にあるサッカー専門学校も考えたのですが、それも違うなと感じたので、海外挑戦を考えるようになりました。
Q. 海外に行くと決めてから最初にしたことを教えてください。
橋田:まずはネットで調べました。その中で詐欺の情報なども目にしたので、その点は不安に感じていましたし、気をつけようと心がけていました。
正直最初は費用や期間などはそこまで気にしていなかったので、とりあえずお金がかからずに相談できたら良いなと思って、サルウェブさんに問い合わせたという感じです。
サルウェブ:ありがとうございます。お問い合わせいただいた当初は、”スペインが第1希望でその次にドイツも検討中”と話されていたと思いますが、最終的にドイツへの短期留学を選択されましたね。ここに至るまでの経緯やお気持ちの変化はどのようなものだったのでしょうか?
橋田:僕はポゼッションサッカーが好きなので、それならスペインだと最初は思っていました。ただ、実際にスペインに行っていたコーチが知り合いにいて、話を聞いてみたところ、スペインだからといって必ずしもポゼッションサッカーをするとは限らないみたいで。
その点は本当にチームによるし、他の国、例えばドイツでもいいサッカーをするチームはいっぱいあって、国で決めつけられるものではないというのを知ったのが(考えが変わった)一つの要因です。
あとは、生活のしやすさですね。ドイツの方が移民も多くて、下部カテゴリーでもサッカーでお金がもらいやすいので、スペインにこだわる必要はないかなと思い、最終的にドイツにしました。
サルウェブ:環境面なども考慮してドイツを選ばれたということですね。エージェント選びの段階で意識したポイントなどはありますか?
橋田:まずは金額です。相場と比べてあまりにも高いエージェントさんは選ばないようにしていました。あとはやっぱり国ですね。国によって何もかもが違うので自分に合った場所を選ぼうと思っていました。最初からドイツに固めていた訳ではなくて、エージェントさんと会話しながら選択肢を減らしていった感じです。
サルウェブ:最終的にREYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんと契約されたと思うのですが、何か決め手はありましたか?
橋田:もう一社検討させて頂いてたのですが、金額面でREYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんがより予算と合ったことが決め手でした。実際に渡航してからもすごく良くしていただきましたし、先に渡航していた選手たちとお会いしてサッカーができたり、その選手たちもすごくいい人たちばかりでした。
REYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんのサポートは1年目は費用がかかるんですが、2年目からは無料なんです。その理由は例えば2年目以降で別の国に行く場合に契約としては途絶えてしまっても、関係性を続けていけるようにということみたいで。そう言った点も含めてすごく信頼できるなと感じています。
サルウェブ:実際に契約してからのスケジュールはどのようなものでしたか?
橋田:契約したのは2024年の1月頃だったと思います。そこから2ヶ月後の3月に2週間ドイツへ行きました。
サルウェブ:準備期間でエージェントさんにしてもらったサポートなどはありましたか?
橋田:渡航までの間に何回か話し合う場はあって、荷物の準備だったり、渡航先の練習参加の手続きや調整を主にしていただきました。
新たな経験をした密度の濃い2週間
サルウェブ:橋田さんの方から(エージェントへ)何か希望を伝えることなどはあったのでしょうか?
橋田:練習参加は絶対したかったので、その点は伝えていました。当初は練習参加はなしで、現地の人たちや同じように現地に渡航している選手たちとボールを蹴ったりするという話だったんですが、練習参加したいという意向を伝えたら実現してくださいました。
サルウェブ:しっかり希望を伝えて、自分のプランに反映してもらえたということですね。現地での生活に向けて、準備して行って良かったなと思うものは何かありましたか?
橋田:基本的に全部向こうで買えるんですが、買えるまでの間は何もないので、ティッシュとか多く持っていったことが自分はだいぶ助かりました。空気が全然違うからか鼻水がすごく出てしまって大変でしたし、洗濯バサミみたいな細かい備品も持っていってよかったですね。
あとはクレジットカードは絶対必要だと思います。スーパーとかでいちいち現金を出していたら、相手が何言ってるかわからないのもあって凄く慌ててしまうので、カードで一気に支払いができるのは本当に助かりました。
サルウェブ:逆にこれを持っていけば良かったなというものはありますか?
橋田:ビーチサンダルですね。自分は結構ジムに行っていたのですが、日本と違ってサウナとかプールがついていて、その時にサンダルで移動するんです。自分は持ってなかったので貸して貰っていたのですが、持っていけば良かったなと思いました。
あとは傘です。ドイツ人が傘を全然ささないからか、現地で傘があまり売っていなくて。自分は折りたたみ傘を持って行ったんですけど、日本のコンビニみたいにどこでも買えると思ってると結構困ると思います。
サルウェブ:それは盲点ですね。現地に到着されてからはどのような流れだったのでしょうか?
橋田:空港に到着したらエージェントさんに電話をして、そのまますぐに迎えに来て頂きました。その足で家とかスーパーに一緒に行って色々と説明してもらって。着いた当日に練習にも参加させてもらいました。結構ハードでした(笑)
サルウェブ:2週間滞在されたと思うのですが、その間のスケジュールはいかがでしたか?
橋田:練習は夜だけなので、それまではスーパーで買い物をしたり観光したりしていました。それ以外だと、ジムに行ったり知らない街を歩いてみたりですかね。休日には試合観戦にも行きました。
あとは、スーパーだとあまりドイツ人としゃべる機会がなかったので、お店とかパン屋さんに行って注文をしてみたり、積極的に話すようにしてました。
サルウェブ:チームの練習はどれくらいあったのでしょうか?
橋田:週に2回練習するチームに2つ参加していたので、実質週に4回練習していました。ただ、試合とかはあまりなくて、一回練習試合に参加できそうだったんですがそれも中止になっちゃったので、そこだけ少し残念です。
密度が濃い2週間で、体感は凄く長かったです。多分新しい経験をいっぱいしたからじゃないかなと思います。
Q. 現地での生活について教えてください。
橋田:現地では、シェアハウスで過ごしました。元々住んでいた日本人の方が一時帰国をするということで、そこに2週間住ませてもらいました。中国人の男の人と、ドイツ人の女の人と一緒でした。
練習に行かせてもらっていたチームに、REYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんのサポート選手が一人ずついたので、休日は一緒にボールを蹴ったりしていましたね。
サルウェブ:シェアハウスでストレスに感じたことなどはありませんでしたか?
橋田:お風呂とトイレが一緒だったので、誰か入ってたら入れないですし、洗面所も同じところにあるので行く時間帯は結構考えてましたね。あと、ドイツ人の女性がいつも彼氏を家に連れてきていて迷惑と言ったらあれですけど、少し大変でした(笑)
ドイツは古い家が多くて、物音が大きかったです。歩くとメキメキいったり、トイレ流す時も凄く音が大きかったり(笑)共用スペースとそれぞれの部屋がある感じだったのですが、冷蔵庫も共用なので、あまり自分のものを置けないのも困りました。
練習が夜だったので、帰ってから料理して物音を出していたのは(ルームメイトに)申し訳ないなと思ってました。ただ、2週間でだいぶ慣れたなと思います。
サルウェブ:治安の面で怖い思いをしたことなどはありましたか?
橋田:街でお店に入ろうと思った時に、ゴミ箱に何が書いてあるのかなと思って、スマホをかざしながら見てたら男の人から怒り気味に声をかけられて。しかも夜だったのでそれは凄く怖かったです。
あと一回切符を買い間違えて捕まったことがあって。高いのと安いのがあったのですが、安い方を買ってしまったんです。ドイツでは改札がなく切符を見せる形なのですが、その時に連れて行かれて罰金20ユーロを払いました。ただ最初は何言われているか分からなかったので何が起きているのかも分からなかったですし、ほとんどジェスチャーだけでどうにかしました。(笑)
サルウェブ:それはすごい経験ですね(笑)現地でのそういった悩みや苦労はエージェントさんに相談していたのでしょうか?
橋田:REYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんもそうですし、あとはREYMEI FOOTBALL MANAGEMENTの他のサポート選手ともずっと連絡をとっていました。練習に行く時もその人と合流して一緒に行っていたので凄くありがたかったです。
Q. ドイツでのサッカーについて教えてください
サルウェブ:現地でプレーする中で、日本のサッカーとの違いを感じた部分はありますか?
橋田:やっぱりフィジカルとボールスピード、パススピードが全然違いました。あとはドイツ人って結構サボるので、自分がやってきた日本の献身的なサッカーとは全然違うんだなとも思いました。
フィジカルでは本当にどうにもできなかったので、フィジカル勝負に持っていかないようにしようと考えてプレーしました。
例えば相手がボールを持っている状態だったら、近づきすぎると腕一本で抑えられちゃうので、そういった場面では相手との距離を詰めすぎないとか、そもそもボールを入れさせないようにしていました。プレーが凄く読みやすくて、どこに出すかとかあまり迷わないので日本よりボールは奪いやすかったです。
自分は身長も小さいですし、ドイツ人とかヨーロッパ人に比べたら凄く子供っぽく見られてしまうので最初の方は舐められてましたけど、良いプレーをしたりサッカーさえ上手かったら徐々に舐められなくなっていきましたね。
あと、ドイツだとお辞儀する文化がないので、ペコペコしないようにも心がけてました。謝りすぎると舐められてしまいますし。
サルウェブ:なるほど。逆に自分の中でこれは持ち味を出せたなとか、通用するな感じた部分はありましたか?
橋田:体力は結構評価してもらいました。向こうの人は全然走らないので、”よく走る”っていう意味で「アニマル」と呼ばれてました(笑)
元々ポジションは左サイドバックなんですけど、左サイドバックはやらせてもらえなくて、左サイドハーフでやってました。
何言ってるかわからなかったので正確ではないですが、多分後ろに置くより前に置く方がリスキーじゃないからそうなったのかなと思います。
サルウェブ:練習の雰囲気や内容はいかがでしたか?
橋田:自分が行ったところは結構緩かったです。2チーム中1つは6部でもう1つは8部だったんですが、特に6部の方はゲームにならないと本気にならないという感じでした。フィジカル練習の日も全然キツくなかったです。練習内容としてはポゼッションが結構多かったですね。
サルウェブ:チームメイトのスキルやレベルはいかがでしたか?
橋田:6部のチームの選手は全員試合になると本当に別人でした。練習では上手い人でも試合だと存在感がなかったり、逆に練習はあまり来ないけど、試合だけ来てすごく活躍する人だったり、色々な人がいました。
気持ちの変化がすごくプレーに影響するみたいで。同じ日本人の選手に聞いたのですが、キャプテンのドイツ人選手がちょっと前までは試合中に声を出したり、強気なプレーを全然しなかったのが、彼女ができた途端にすごく強気になったということがあったらしいです。(笑)
8部のチームはまた全然違いました。フィジカルもちゃんと追い込みますし、サッカーも監督が具体的に指示を出していたので、練習内容は6部よりも良かったと思います。
海外挑戦を経て「課題がはっきりした」
サルウェブ:日本では経験できないような環境でのプレー経て、変わったなと感じる点はありますか?
橋田:日々の過ごし方などに対する意識です。来年は長期で渡航を検討しているのですが、そこに向けての自分の課題がはっきりしたので、留学前後で生活の仕方はガラッと変わりましたね。帰国後はドイツ語を勉強したり、フィジカルが全然足りなかったので、毎朝学校へ行く前にトレーニングをしています。
こうして自分の課題に気がつくことができたのは凄く大きいので、(海外に)行けるなら早めに行って早めに焦った方が良いかなと思います。
サルウェブ:今後は先ほどもおっしゃていたように、高校卒業後改めてドイツに挑戦したいという気持ちで固まっていますか?
橋田:REYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんとも既に話したのですが、(高校の)仮卒業が1月なので、1月中旬に渡航しようと思ってます。本当は卒業式にも出たいのですが、日本でのサッカーが12月に終わってしまいますし、なるべく間を開けないようにしたくて。
来年は、5部からスタートだねという話をしています。
サルウェブ:6部と5部ではまたレベルも変わるかと思いますので、楽しみですね!
Q. 今後の目標を教えてください
橋田:渡航してから5年はドイツに入れたらいいなって思ってて。というのも、5年で永久ビザが取れるらしいので、将来のことにも繋げられるかなと思います。あとはドイツ語をマスターするのと、やはりブンデスリーガになりたいです。
サルウェブ:できるところまでステップアップしたいということですね。現在はどのようなことを準備されていますか?
橋田:REYMEI FOOTBALL MANAGEMENTさんがEIFER(アイファー)という名前でドイツ語の授業をやってくれているので、それを週2回受けています。
先生はすごく優しくてわかりやすいですし、自分は個別を受けているのですが、クラス授業もあって比較的値段も安い方だと思います。サッカー言語とかも教えてくれるので、プレーする時に使えるようなワードとか言葉とかを覚えられますね。
サルウェブ:それは渡航準備として非常に有意義ですね!最後に、同じように海外に挑戦したいという選手に伝えたいことやメッセージをいただけますか?
橋田:やっぱり海外に行くとなると、すごい心構えが必要で。人とは違う道に行くことで、周りの目が気になったり、勇気のいることだと思うので、その気持ちを棒に振らないようにしっかりと調べてから渡航することが重要だと思います。失敗して人生に影響することも普通にあると思うので、ちゃんと調べてから慎重に決めて欲しいなと思います。
サルウェブ:ありがとうございます。特にこういう部分はしっかり調べといた方が良いという点はありますか?
橋田:一番はやっぱりエージェントさんが信頼できるかどうかだと思います。時間を無駄にしないためにも、しっかりと準備することが大事ですね。
サルウェブ:ありがとうございます。今後の挑戦も応援しています!